ウイルス性結膜炎とは
ウイルス性結膜炎には、代表的な疾患が二つあります。
一つは流行性角結膜炎(はやり目)といってアデノウイルスによる感染症でどの年代の人にも感染する可能性のある疾患です。
もう一つは咽頭結膜熱(プール熱)といいますが、これは主に学童期の子供が罹りやすい疾患で、結膜炎以外にも咽頭炎や発熱など全身的な症状を伴います。どちらも接触感染で感染力はとても高いのが特徴です。
ウイルス性結膜炎を疑う場合、眼科でウイルスチェックを行います。ウイルス性結膜炎との確定診断に至った場合には、学校保健安全法により学校には出席できなくなります。お仕事されている方も特に医療従事者はしばらくの間休職する必要があります。診断書を作成しますので、自宅で十分に療養して下さい。しっかり治ってから復帰しましょう。
治療について、ウイルスに直接作用する薬はありませんが、症状を抑えるためにステロイドの点眼薬を使用したり、抵抗力が下がっている結膜に細菌が二次感染するのを予防する目的で抗生剤の点眼薬を使用することがあります。3週間ほどで治癒しますが、治りかけの頃に角膜(黒目)に混濁が生じてきて視力障害が残ってしまうことがありますので、眼科医の指示に従って完治するまで通院するようにしましょう。